東京で新築住宅を検討されている方のなかには、工務店とハウスメーカー、どちらに依頼をしようか迷っている方も多いでしょう。工務店とハウスメーカーには、それぞれにメリット・デメリットがあります。よく特徴を理解した上で、理想の家づくりにマッチした依頼先を選ぶことが大切です。
今回は、工務店とハウスメーカーの違いを中心に、選び方のポイントについて詳しく解説します。東京で新築住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
注文住宅を建てる際、選択肢となるのが工務店とハウスメーカーです。同じ家づくりを請け負う会社ですが、実際には大きな違いがあります。両者の違いについて、以下の5つの観点からみていきます。
それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイル・価値観に合った選択をしましょう。
工務店は地域密着で運営しているため、対応エリアが比較的限定されることが一般的です。地域に密着しているため、地元の気候や風土に合った家づくりができます。その地域特有の素材を活用したり、地元の職人との連携を生かしたりして住宅を建てられることが特徴です。
一方、ハウスメーカーは全国規模で展開しているため、広範なエリアに対応しています。多様な地域での建築実績があり、豊富な経験を生かした幅広い顧客ニーズに対応する家づくりが可能です。
価格面も工務店とハウスメーカーでは異なります。工務店は、資材の調達などの原価面は高くなりやすいですが、広告費などの販管費(販売費及び一般管理費)を抑えることで全体のコストを下げています。
ハウスメーカーと比較した場合、同等の住宅を建てたとしても工務店の方が安くなるケースが多くあります。ハウスメーカーは大量生産によるコスト削減が可能ですが、全国規模で人件費・広告費をかけているため、トータルとしては住宅価格が高くなりがちです。
品質をどのように提供しているかという面でも、工務店とハウスメーカーには違いがあります。工務店は、地元の職人との緊密な連携により一棟一棟を丁寧に作り上げます。細部までこだわった家づくりができるため、高い施工品質を提供できます。
また、ハウスメーカーには、大量生産による一定した品質が期待できます。工務店は職人のスキル次第で住宅品質に差が出るケースもありますが、ハウスメーカーでは品質にバラツキが出る心配はありません。
設計の自由度についても、工務店とハウスメーカーでは大きな違いがあります。工務店は顧客の要望に応じてゼロから設計をおこなうため、自由度が非常に高いです。自分だけのオリジナルの家を建てたい方には、工務店がおすすめです。
一方、ハウスメーカーではあらかじめ用意されたプランから選ぶケースがほとんどで、自由度は工務店に比べて低くなります。しかし、設計に悩むことなくスムーズに家づくりを進められる点がメリットです。
保証についても、工務店とハウスメーカーではアプローチが異なります。工務店はハウスメーカーに比べると少数精鋭で運営しており、サポート対応が迅速であることが特徴です。
一方、ハウスメーカーは長期にわたる保証やアフターサービスの面で充実しています。数年おきに定期点検の通知があるなど、メンテナンス時期を忘れにくいことも魅力です。
東京で注文住宅を建てる際、工務店への依頼には様々なメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットをしっかりと理解した上で、自分のライフスタイルや価値観に最も合った依頼先を選択しましょう。
東京の工務店に依頼するメリットとして、おもに以下の3つが挙げられます。
地域密着型である工務店は、東京で住宅を建てる際に考慮するべきポイントを把握しています。気候風土はもちろんのこと、敷地の特性や周囲の環境など、東京の工務店でなければ気付かない特徴をふまえた提案を受けられます。
周辺の生活環境などに配慮した設計は、東京を拠点としている工務店だからこそのメリットだといえます。
工務店はハウスメーカーと違って経営規模が小さく、設計者と施工者の関わりが密接です。そのため、注文の意図や真意が通じやすく、要望もスピーディーに現場へと反映されます。
また、「自分だけのオリジナルの家を建てたい」という方には工務店がおすすめです。東京のような都市部では、敷地の形状・規模・周囲の環境などに合わせた設計が求められることが多いため、工務店の柔軟な設計力が生かされます。
工務店は地域密着型で運営しているため、担当者とのコミュニケーションがとりやすいこともメリットのひとつです。契約時はもちろん、アフターサポートでも迅速な対応が期待できます。
工務店は一棟一棟を丁寧に作り上げるため、顧客のニーズをしっかりと理解して家づくりに反映させます。そのため、担当者との意思疎通の図りやすさは、自分だけの理想の家を実現する上でも重要なポイントとなります。
東京の工務店に依頼するにあたっては、デメリットも存在します。以下に、おもなデメリットを2つ紹介します。
工務店は一棟一棟をゼロから設計するため、工期はハウスメーカーと比べて長くなりやすいこ傾向があります。自分で素材を選んだり、間取りを考えたりするなど家づくりへのこだわりが多い場合、完成するまでに時間がかかることがあります。
また、地元の職人との連携で細部までこだわった家づくりをおこなうため、建築工程で時間がかかるケースもあります。工務店に依頼する際は、契約前に納期がいつになるか確認しておきましょう。
工務店によって品質に差が出やすいこともデメリットのひとつです。それぞれの工務店で職人の技術力に違いがあるため、施工の品質に影響が出ることがあります。
工務店を選ぶ際には、過去の実績・評判をチェックして、技術力に問題がないか確認しておきましょう。また、自社で施工を行わずに下請けに出す工務店もあります。契約前に、施工を担当するのは自社の職人であるか確認しておきましょう。
東京のハウスメーカーに依頼する場合も、さまざまなメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットを十分に理解した上で、自分に合った依頼先を選びましょう。
東京のハウスメーカーに依頼するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
ハウスメーカーは大手企業が多いため、長年の実績・信頼性から経営面での安定性があります。したがって、建築中に倒産するリスクが工務店に比べて低いといえます。
住宅は、購入後も長期間にわたって過ごす場所となります。アフターサポートなどの観点からも、倒産のリスクが低いことは安心して依頼できる理由のひとつとなります。
ハウスメーカーは全国規模で展開されており、東京にもモデルハウスや営業拠点が多く存在します。モデルハウスで実際に家を見て触れられるため、理想とする家を具体的にイメージしやすくなるでしょう。
また、営業拠点が多いことから、居住エリアの近くにあるハウスメーカーを見つけやすいこともメリットです。営業拠点が居住エリアに近ければ、施工の打ち合わせやサポートにも迅速な対応が期待できます。
ハウスメーカーは大規模な研究開発をおこなっており、家づくりにも最新の建築技術・素材を取り入れています。耐震性・断熱性に優れた性能の高い住宅や、環境に配慮したエコハウスなど、社会のニーズに応える家づくりも可能です。
東京のハウスメーカーに依頼するデメリットとして、以下の2つが挙げられます。
ハウスメーカーは規格品を組み立てて家を建てるため、あらかじめ用意されたプランのなかから設計・デザインを選択します。建材やデザインを自由に選ぶことのできる工務店と比べると、設計の自由度は低くなります。
設計・デザインを自由に選択できるハウスメーカーもありますが、その場合は費用が高くなる傾向にあります。
あらかじめ住宅設計のパターンが用意されているハウスメーカーは、すべてを一から決めるのが大変だと感じている方に向いています。しかし、自分だけのオリジナルの家を建てたいという方には、自由度の高い工務店の方が適しているでしょう。
ハウスメーカーは大規模な組織であり、設計・施工・アフターサポートなど複数の部門が連携して家づくりにあたります。しかし、まれに社内での連携が上手くいかない場合もあります。
たとえば、設計部門と施工部門のコミュニケーションが不足していると、設計したとおりの家が建てられないという問題が起こる恐れもあります。ハウスメーカーを選ぶ際には、社内の連携体制についても確認することが重要です。
東京で工務店・ハウスメーカーを選ぶ際のポイントとして、以下の6つが挙げられます。
まず、依頼を希望する工務店・ハウスメーカーが、東京での居住エリアに対応しているか確認しましょう。工務店は地域密着型でビジネスの展開をしているため、対応エリアも比較的狭いことが多いです。一方、ハウスメーカーは全国規模で展開しているため、広範なエリアに対応しています。
居住エリアが対応範囲外であれば、施工してもらうことができません。希望のハウスメーカー・工務店が居住エリアに対応しているか、事前にホームページ等で確認しましょう。
検討している工務店・ハウスメーカーの技術力やデザイン力を判断するには、施工事例を確認するとよいでしょう。
理想とする家づくりを実現するためにも、求めている住宅に近い施工事例がどの工務店・ハウスメーカーにあるか、確認しておきましょう。施工事例は、企業のホームページやカタログ、展示場などで見ることができます。
工務店やハウスメーカーを選ぶ際には、クチコミや評判を参考にするのもよいでしょう。クチコミや評判から、企業のサービスの質や信頼性などを判断することができます。
インターネット上のレビューサイトやSNSなどでは、過去の顧客からのリアルな感想や意見を知ることができます。ただし、クチコミや評判は、あくまでも個人の経験に基づいたものであるため、ひとつの意見に偏らないよう、広い視野をもって情報を集めることが大切です。
家づくりは長期にわたるプロジェクトであり、担当者とのコミュニケーションも重要なポイントとなります。無料相談や初回の打ち合わせで、担当者の接客態度、家づくりに関する経験や専門知識、自分との相性を確認しておきましょう。
担当者は、家づくりの成功に大きく影響する存在です。安心して任せることのできる担当者がいる工務店・ハウスメーカーを選びましょう。
モデルハウスや完成した住宅を見学することは、家づくりを進める上で大きく役立ちます。見学を通じて、住宅における技術力やデザイン性などをじかに確認できます。
実際に居住空間を体感すれば、間取りや設備、素材の選択など、理想とする家づくりを具体的にイメージしやすくなります。可能な限り見学をして、納得できる選択をするために必要十分な情報を集めましょう。
一部のハウスメーカーや工務店では、宿泊体験を提供しています。実際に住み心地や機能性を体感できるため、理想の家づくりを実現できるのか判断しやすくなります。例えば、音の響き・照明の明るさ・風通し・温度調整など、日常生活で感じられるリアルな住み心地が確認できます。
また、キッチン・バスルームをはじめとした設備の使い勝手など、住みやすさについても評価できます。宿泊体験を提供しているハウスメーカー・工務店があれば、積極的に利用してみましょう。
せらら工房が施工した、東京の注文住宅事例を3つ紹介します。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
東京都渋谷区に建つ、ビルトインガレージのある3階建ての家です。タスマニアレンガとモールディングを採用して、輸入住宅風の外観に仕上げています。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
外観で赤レンガを用いているのに対して、室内には明るいイエローと抜けるような白を取り入れ、輝くような空間に仕上げているのが特徴です。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
東京都世田谷区の完全2世帯住宅で、シンプルモダンな白レンガの家です。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
白×ブラウンの組み合わせでモダンさを演出し、おしゃれさとともに統一感を生み出しています。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
東京都杉並区にたたずむ赤いレンガの住宅です。
引用:せらら工房が施工した東京の注文住宅事例
2階のリビングは無垢の床に無垢板貼りの勾配天井、壁は珪藻土と、自然素材を用いて健康に配慮した住宅に仕上げています。
注文住宅を建てる際、工務店やハウスメーカーの選択は重要なポイントになります。工務店は地域密着型で設計の自由度が高く、細部までこだわった家づくりが可能です。一方、ハウスメーカーは全国規模で、一定の品質と住宅性能に期待ができます。
それぞれの特徴を理解して、理想とする家づくりに合った依頼先を選ぶことが大切です。今回の内容を参考に、自分に合った工務店・ハウスメーカーを選択して理想の家づくりを効率よく進めましょう。