一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。長く快適に過ごすためにも、高性能な住宅を選びたいですよね。しかし、高性能住宅を購入するためには、どのハウスメーカーにお願いすれば良いかわからないとお悩みの方もいるかと思います。
そこで本記事では、高性能住宅に強いハウスメーカーを8社ご紹介。そもそも高性能の定義は何なのか、ハウスメーカーを選ぶポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
高性能住宅とは、快適に暮らすための性能に優れた住宅のことです。定義は決まっていませんが、一般的には「断熱性」「気密性」「耐久性」「耐震性」「省エネ性」などが高い住宅を指します。
「高性能住宅」を売りにしているハウスメーカーでも、基準や定義が異なります。そのため、自身がどの項目を最優先とするかによって、ハウスメーカーの選び方も変わります。
それでは本題である、高性能住宅を得意とする8つのハウスメーカーをご紹介します。
おすすめポイント
せらら工房は、横浜市を拠点にレンガの家を提供するハウスメーカーです。レンガの家はおしゃれなデザインが目を引くだけでなく、高い断熱性や気密性、耐久性によってメンテナンス費や光熱費を抑えられることが人気の理由でしょう。
耐震実験や耐火実験、解体実験も徹底。世界初のレンガ積みの3次元耐久実験をおこなっており、阪神淡路大震災の1.5倍の揺れにも耐えられる耐震性を実験しています。耐火実験では、火災での900度近い熱にも耐えられることを証明。レンガと壁が一体化するよう工夫されており、解体する際もレンガがバラバラにならないほどの強度があります。
他にも同メーカーで建てられる住宅はすべてがZEH(太陽光発電や省エネ設備での生産エネルギーが消費エネルギーを上回る住宅)に対応。次世代の省エネ基準の10倍にもなる高い気密性・断熱性を実現しています。約180項目におよぶチェックリストによる安全性の確保、専属チームによる60年間のアフターサービスを提供していることから、安心・安全への徹底ぶりがうかがえます。
画像引用:スウェーデンハウス
おすすめポイント
スウェーデンハウスは、戦後まもない1946年に「木造プレハブメーカー」として始まったハウスメーカーです。1984年にスウェーデンハウス株式会社となり、「世代を超えて住み継げる家」をコンセプトに注文住宅を受注しています。
社名のとおり、寒冷地であるスウェーデンの住宅をベースに建築しており、「木製サッシ」に「トリプルガラス」が組み込まれているのが特徴です。木製サッシには樹脂の約1.4倍、アルミの1,700倍の耐熱性があるといわれています。
さらに「継ぎ目」にも気密フィルムを埋め込むことで、高い断熱性や気密性、遮音性を実現しています。建材の品質も高く、スウェーデンで伐採された樹齢80年前後の木材のみを利用。寒冷地で育ったため年輪の間隔が小さく頑丈です。
また同社では、地震の揺れを「面」で受け止める「モノボックス構造」を採用しています。そのほか、火に強い木製サッシや不燃材料によるパネルを利用するなど、耐火性も高いのが魅力です。
画像引用:土屋ホーム
おすすめポイント
土屋ホームは、北海道札幌市に本社を構えるハウスメーカーです。同社の住宅では、柱や梁、筋交を組み合わせる「軸組構造」と、壁面や床板を使った「壁構造」の両方を施しています。建物を「点」と「面」の両方から支えることでエネルギーを分散し、住宅としての耐久力・強さを実現しています。
土屋ホームの建物は、気密性や断熱性が高いことも特徴です。ポリスチレン製のオリジナル断熱材「SEベストボード」で構造躯体を覆っています。建物を丸ごと外断熱加工することで、高い断熱性を実現しているのです。
細かい継ぎ目や隙間にも、テープを貼ったりウレタンスプレーをかけたりと徹底した気密施工をおこなっています。創業から50年もの歴史をもつ同社。寒さの厳しい北海道で生まれたこともあり、古くから高断熱・高気密にこだわっています。
画像引用:一条工務店
おすすめポイント
一条工務店は、東京都に本社を構える大手ハウスメーカーです。公式サイトにもあるように「家は、性能。」をテーマとして掲げており、性能を追求するハウスメーカーとして全国的に人気を集めています。
30年以上前から東京大学をはじめとする研究機関と共に耐震実感を繰り返してきた同社。耐熱、気密、耐火、耐風圧なども1つひとつ実験をおこなったうえ、安心安全の住まいを提案しています。高性能を維持しながら高いコストパフォーマンスを実現しているのも、一条工務店の魅力です。
過剰な性能向上を図るのでなく、施主の希望に合ったかたちで理想の住宅を提供してくれます。太陽光発電システムも提供。発電効率を高めるために屋根を設計し、性能を最大限に引き出してくれます。
画像引用:三井ホーム
おすすめポイント
三井ホームは、注文住宅を専門とするハウスメーカーです。同社では「プレミアムモノコック工法」を施しており、耐震性や耐久性、耐熱性などに優れています。
実際に起きた地震よりも過酷な地震実験を繰り返しおこなっており、プレミアムモノコックを採用した住居では、震度7の揺れに60回も耐えることができたそうです。
天井には「ダブルシールドパネル」を採用。2.4トンの重量に耐えられるうえ、日射熱の遮断にも効果を発揮します。住居の基礎は、一平方メートルで約240kgの重さに耐えられる「マットスラブ」を採用しているため耐久性・強度が高いです。
画像引用:住友林業
おすすめポイント
住友林業は、主要事業として林業を展開する「木のプロフェッショナル」であり、ハウスメーカーとしても知られている会社です。同社の家づくりでは、木の力を活かした先進技術のもと「耐震性」「耐久性」「耐熱性」を実現しています。
まず耐震性では、住友林業が独自に開発した「ビッグフレーム工法」によって強靭な構造躯体を構築。構造の基本となる柱は、一般的な柱の約5倍の太さがあるものを採用しています。
耐久性では、長いあいだ雨風や紫外線に耐えられる耐久部材を採用。メンテナンス頻度を最小限に抑えることで、高い耐久性を得ながらコストパフォーマンスにも優れた住まいづくりを実現しています。結露やシロアリ対策も万全です。
断熱性では、「冬は暖かく、夏は涼しい」を意識した建築を実施。鉄やコンクリートよりも断熱性に優れた木材を利用し、断熱材によって壁や天井、床の隙間も充填。窓ガラスも断熱性の高い「Low-E複層ガラス」を採用しています。
画像引用:クレバリーホーム
おすすめポイント
クレバリーホームは、高品質な注文住宅を建築するハウスメーカーです。高性能だけでなく「暮らしやすい導線」や「綺麗が続くノウハウ」「エコな住まい」など、消費者の目的やニーズに合わせた住宅を提案してくれます。
公式サイトでは「強く・美しく・優しい住まいであるために」を掲げており、災害に強いうえ、快適な家づくりの工夫を多く施しています。外壁には、自社オリジナルの外壁タイル「クレタイル」を採用。
タイルそのものの耐久性はもちろん、傷や汚れ、経年による色褪せも少ない素材です。耐震実験では阪神淡路大震災の2倍ものエネルギーを受けても、構造躯体・外壁タイルともに損傷の出ない耐震性・耐久性を実現しています。
また、空気や水へのこだわりが強いのもクレバリーホームの魅力。壁や天井の下地などに質の高い木炭塗料を塗って電気を加えることで空気環境を改善したり、水道水を肌や頭皮に良いとされる「ウルトラファインバブル」に置き換えたりといった、健康に配慮した仕組みを提供しています。
画像引用:トヨタホーム
おすすめポイント
トヨタホームは、トヨタグループが展開するハウスメーカーです。自動車生産で培ったノウハウを住宅にも転用しており、高性能ながらもコストパフォーマンスに優れた住宅を提供しています。
いつまでも快適に住み続けられる「エコミライの家」をコンセプトとしている同社。全体の85%を工場内で作ることで劣化を防いだり、生産プロセスの無駄を徹底的に省いたりと、安心安全で長く住み続けられる家づくりをおこなっています。
断熱性では、エネルギー消費を抑えながら高い断熱性を実現。天井や床、ドア、窓ガラスなど断熱性の高い素材を使っています。耐震実験も繰り返し実施。トヨタホームでは「パワースケルトン」という強靭な構造体と、独自の耐震システム「T4システム」を組み合わせることで高い耐震性を実現しています。
高性能住宅を注文できるハウスメーカーをご紹介しましたが、どの業者を選ぶべきか悩む方も多いでしょう。ここでは、失敗しないハウスメーカーの選び方をいくつかご紹介します。
まず意識したいのが、安心・安全に暮らすための「耐震性」です。建物の耐震性を測る指標として「耐震等級」という基準があり、耐震等級は1〜3に分類できます。等級ごとの特徴は以下のとおりです。
【耐震等級1】
建築基準法による最低ラインの耐震レベル。震度6強〜7に耐えられる性能はもっている。
【耐震等級2】
耐震等級1の1.25倍の耐震レベル。災害時の避難場所として使われる学校や病院などは耐震等級2以上であるケースが多い。
【耐震等級3】
耐震等級1の1.5倍の耐震レベル。災害救助活動の拠点となる消防署や警察署は、耐震等級3であることが多い。
このように数字が大きくなるごとに耐震レベルは上がります。耐震等級1でも震度7の地震に耐えられますが、「震度7が連続で起きたら」を想定すると、懸念が残ります。そのため耐震等級は2以上が望ましいでしょう。
住宅の省エネ性を意識するのなら、「断熱性」は必要不可欠です。耐震と同じく断熱にも「断熱性能等級」があり、1から7までの等級に分かれています。数字が上がるにつれて省エネ効率は良くなり、より高い断熱性を求めるのなら等級6以上がおすすめです。
「UA値(外皮平均熱還流率)」と「ηAC値(冷房期平均日射熱取得率)」の指標を見ると断熱性能がわかります。
耐久性の高い家とは、強固な木材を使っていたり、家自体が頑丈な構造だったりと、要因はさまざまです。もう少し解像度を高めると「腐食に強い家」を指します。
腐食は建物の外部と内部のそれぞれが原因で発生します。内部では「壁体内結露」が原因となり、腐食が発生。この結露をいかに防ぐかが重要なポイントです。
外部では、外壁材や屋根材によって腐食の度合いが異なります。スレートやガルバリウム、瓦などがあり、耐久性だけを考えると瓦がもっとも優れています。
高性能住宅においては「気密性」も重要なポイントです。気密性能は「C値(相当隙間面積)」で示されます。
C値は1平方メートルに何センチの隙間があるかを見る指標ですが、具体的な数値としては1.0以下が理想です。1.0を下回っていると非常に技術力の高いハウスメーカーといえます。
耐震性をはじめ断熱性、気密性など「高性能住宅」を検討するうえで気にすべきポイントは多いです。高性能住宅に対応するハウスメーカーも多いですが、それぞれ特色が異なります。注文住宅に求めることや予算を慎重に考えながら、ご自身の希望に合ったハウスメーカーを選びましょう。
高性能住宅をお考えの方は、レンガ外壁がおしゃれな「せらら工房」もご検討ください。一般的なハウスメーカーと変わらない建築費で、寿命が3倍の家づくりを実現。高い断熱性や気密性、耐久性によってメンテナンス費や光熱費などトータルコストを抑えられます。
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