「道路からの音が想像したより大きかった…」「子供の声で近隣にストレスを与えてしまった…」このようなトラブルを耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
いちど家を建てたら、そこから場所を移すことができませんので、音によるストレスを受けたり与えてしまったりすることは避けたいですよね。しかし、注文住宅の防音対策をしようにも、具体的に何をすれば良いか分からず、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅の防音対策に効果的な方法を5つ厳選してご紹介します。また、住宅の防音性が重要である理由や、騒音の種類、建てた後でもできる防音対策などについても解説します。
これから注文住宅を建てる方、そしてすでに住んでいる家の防音性を高めたいとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
住宅の防音性を高めることは、快適で安全な暮らしを実現するために不可欠な要素です。住宅の防音性が重要である理由は、主に以下の3つに分けられます。
それぞれの詳細について、順に確認していきましょう。
住宅の防音性は、生活のストレスを軽減するうえで重要です。
たとえば、幹線道路や線路が近く、自動車や電車の音が住宅の中に響いてくると、心身に大きなストレスがかかります。また、就寝時などに隣家の生活音などが聞こえると、リラックスできなくなり、睡眠不足から来る体調不良などに悩まされる可能性もあります。
その点、防音性の高い住宅は、外部から室内に音が響くことを軽減してくれるので、ストレスの少ない暮らしを送れるようになるでしょう。
住宅の防音性は、近隣トラブルの予防という観点でも重要です。
たとえば、小さな子どもやペットがいる家庭では、生活音が外に漏れて、近隣に迷惑をかける可能性があります。それによって近隣との関係が悪化すれば、住みにくさを感じてしまいかねません。
その点、防音性の高い住宅であれば、子どもやペットがいたとしても、外部に音が漏れにくく、トラブルの少ない暮らしが実現します。
住宅の防音性は、プライバシーを保護するうえでも重要です。
私たちの生活音には、さまざまな情報が含まれています。たとえば、家族の会話や電話でのやり取りなどの声が外部に漏れてしまえば、そこから家族関係などが近隣に知られてしまいます。また、生活音が外に漏れやすい住宅だと、在宅か不在かが分かりやすくなり、空き巣などの犯罪被害に繋がる恐れもあります。
その点、防音性の高い住宅であれば、プライバシーの流出を最小限に抑えられるので、安心して暮らせる環境が手に入るでしょう。
騒音には、大きく分けて「空気伝播音」と「固体伝播音」の2種類があります。防音性の高い住宅を実現させるためには、これらの違いを理解したうえで、適切な防音対策をすることが重要です。
それぞれの詳細について、順に確認していきましょう。
空気伝播音とは、空気を介して伝わる音です。たとえば、以下のような音が空気伝播音に該当します。
これらの音は、空気中を伝わり、壁や窓を通過して室内に侵入します。また、室内で発生した音も、防音性が低いと外へ漏れていきます。
音が空気中を伝わること自体を防ぐのは不可能なので、空気伝播音を防音するためには、壁や窓などが空気の振動を伝えないようにする対策が求められます。
固体伝播音とは、壁や床、天井などの構造体を通じて伝わる音です。たとえば、以下のような音が固体伝播音に該当します。
これらの音は、振動によって建物全体に伝わりやすい特徴があります。固体伝播音を防音するためには、床や壁、天井などの構造で、振動が伝わりにくいものを採用することが重要です。
ここでは、注文住宅の防音性を高めるのに効果的な対策を、5つ厳選してご紹介します。
これから防音性の高い注文住宅を建てたいと考えている方は、ぜひ参考になさってください。
注文住宅の防音性を高めるには、防音性の高い素材・構造を選ぶことが重要です。たとえば、鉄筋コンクリート造の住宅は、木造住宅に比べて防音性が高いといわれています。
また、あまり広く知られていませんが、レンガも防音性の高い素材です。レンガを外壁や内装に採用すれば、見た目のおしゃれさと防音性の両方が得られるでしょう。
防音性の高い素材・構造を採用すれば、空気伝播音と固体伝播音の両方を予防でき、音に悩まされない快適な暮らしが実現します。
気密性・断熱性を高めることも、住宅の防音性を高めるうえでは重要です。
騒音の一種である空気伝播音は、空気を通じて伝わるため、隙間が多い住宅では音漏れが発生しやすくなります。そのため、気密性・断熱性を高めて住宅の隙間を減らせば、空気伝播音の音漏れを最小化できます。
たとえば、窓やドアの隙間を減らしたり、高性能サッシを採用したりすることで、防音性を高められます。また、気密性・断熱性を高めることで、最小限の空調で住宅の中を快適な温度に保てるため、よりリラックスした暮らしを送れるようになるでしょう。
住宅の防音性を高めるためには、間取り選びに工夫することも重要なポイントです。
たとえば、音が発生しやすいトイレや浴室、洗濯機置き場を、リビングや寝室から離れた場所に配置することで、生活音によるストレスを軽減できます。
また、子ども部屋も騒音が発生しやすいので、リビングや寝室から距離を取るか、隣家と接しない位置に配置することで、音漏れを最小限に抑えることが可能です。
住宅の防音性を高めるには、音の侵入口となりやすい窓の種類に気を配ることも重要です。
たとえば、二重窓や複層ガラスを採用すると、空気伝播音を効果的に遮断し、室内外の音漏れを防ぎます。
また、窓の大きさも防音性に影響を与えます。一般的に、窓のサイズが小さいほど、防音効果は高まります。しかし、それによって採光性が損なわれないよう、全体のバランスを意識して窓の大きさを検討することが重要です。
住宅の防音性を高めるには、騒音が伝わりやすい箇所を部分的に対策することも効果的です。
たとえば、天井、床、壁などの主要構造部分を二重構造にすることで、住宅全体の防音性を向上させられます。また、防音材や遮音シートを使用することで、気になる部分の防音性をピンポイントに高めることも可能です。
最後に、注文住宅を建てた後からでも可能な、簡易的な防音対策を4つご紹介します。
今住んでいる家の防音性にお悩みがある方は、ぜひ参考になさってください。
床に防音マット・防音カーペットを敷くことで、足音や物音が響くのを大幅に軽減できます。2階建てや3階建てなどの注文住宅で、上階の足音が気になる場合は、特に効果的です。
防音マット・防音カーペットは、ホームセンターやインターネットで手軽に購入でき、敷くだけで特別な施工は不要なので、手間がかかりません。また、防音性だけでなく、床を保護したり、室内のデザイン性を高めたりする効果も期待できます。
ドアや窓などの開口部の隙間を、防音テープでふさぐことも、住宅の防音性を高めるには効果的です。
防音テープは柔軟性があり、さまざまな形状の隙間に対応できます。隙間に合わせてテープを貼るだけなので、DIYに慣れていない方でも簡単に施工が可能です。
特に、音漏れが気になる部屋や、窓からの外部音が侵入しやすい場所で採用することで、部分的に防音性を高められ、快適な暮らしを実現できるでしょう。
また、防音テープを使用することで、防音効果だけでなく室内の気密性も向上し、冷暖房効率が改善される副次的なメリットも得られます。
冷蔵庫や洗濯機などを壁から離して設置するだけでも、住宅の騒音問題を改善できることがあります。
冷蔵庫や洗濯機などの家電製品は、使用中に振動や騒音が発生します。これらを壁に密着させて設置すると、振動が壁を伝わり、住宅全体に音が広がる原因になります。
そのため、冷蔵庫や洗濯機の騒音が気になる場合は、壁から数センチ程度離して設置してみましょう。それに加え、家電の下に振動防止マットを敷けば、床から音が広がることも予防できます。
壁に防音パネルを取り付けることは、簡易的ではあるものの、非常に効果的な防音対策の1つです。
防音パネルは音の反響を抑えてくれるので、たとえばホームシアターや楽器演奏などを楽しむための、簡易的な防音室にしたいときなどに重宝します。防音パネルは軽量で、粘着テープやフックを使って簡単に取り付けられ、不要になれば取り外すことも可能です。
また、大型の家具を壁際に配置することでも、防音パネルに近い効果を得られます。たとえば、壁面本棚やキャビネットを壁際に置けば、壁に伝わる音を最小化し、騒音の少ない暮らしを実現できるでしょう。
今回は、注文住宅の防音対策について、詳しく確認してきました。
住宅の防音性が低いと、生活のストレスや近隣トラブル、プライバシーの流出などに繋がる恐れがあるので、十分な防音対策が求められます。
注文住宅を建てる際、素材や構造、間取りなどを慎重に選ぶことで、防音性を高められます。また、住宅を建てた後でも、防音マット・防音カーペットを敷くなど、簡易的に防音性を高められる工夫もあります。
今回ご紹介したことを参考にして、防音性の高い、快適な注文住宅を実現させましょう。