サービス業に携わる者として、最近のコンビニでの体験がふたつあります。
ひとつは、以前勤めていた会社に通っていた頃のこと。毎朝立ち寄るコンビニに、いつも笑顔で声をかけてくれるおばあさんの店員さんがいました。
「今日も頑張ってくださいね」――毎日のたったそれだけの一言が、日々の活力になっていたことを、最終出勤日の朝に初めて彼女にお礼と共にお伝えしました。
私の話を聞いたその店員さんは、とても嬉しそうに、そして来店機会が無くなるのは残念ですね・・・と笑顔で返してくれました。
悩んでいるとき、苦しいとき、人はたった一言で人の心は温かくなれるのだと実感しました。
それはモノを売るだけではない、サービス業という仕事の本質を教えてくれた出来事でした。
そしてもうひとつ、最近の出来事です。
このたび13年ぶりに、「せらら工房」に戻って参りましたが・・・
入社して間もなく、会社近くのコンビニで買い物をしていたところ――
なんと、13年前に私がお昼を買いに通っていたことを覚えていてくださった店員さんが、「戻ってこられたんですね」と声をかけてくださったのです。
13年という年月を経てなお、記憶の中に残していただいていたことに驚きと感動を覚えると同時に、サービス業に携わる者として、自分自身もそんな存在でありたいと心から思いました。
私たちは「注文住宅」という一見すると“モノづくり”の仕事をしていますが、根幹にあるのは“サービス”です。
お客様と信頼関係を築き、心を通わせながら、一緒に「住まい」を創り上げていく。
そこにあるのは、ただのビジネスではなく、人と人とのつながりです。
どんな仕事であっても、お客様に心を寄せ、記憶に残る存在であること。
それがサービス業に携わる者の誇りであり、醍醐味であると改めて感じました。
これからも「家をつくる会社」であると同時に、「心をつなぐ会社」として、お客様に寄り添い続けていきたいと思います。