マイホームと賃貸経営を両立できる「賃貸併用住宅」。
自宅部分の快適性を確保しながら、家賃収入によってローン返済の負担軽減も目指せることから、資産活用の選択肢として注目されています。
賃貸併用住宅は、構造を木造にするか鉄骨造・鉄筋コンクリート造(RC造)にするかによって、建築コストや節税効果、耐久性、将来の運用性が大きく変わることをご存知でしょうか。
この記事では、それぞれの構造の違いやメリット・デメリットを比較しながら、賃貸併用住宅として最適な選択肢を見つけるポイントをわかりやすく解説します。
これから賃貸併用住宅を建てようか検討している方は、ぜひ参考になさってください。
賃貸併用住宅とは、1つの建物の中に「自宅として住むスペース」と「他人に貸す賃貸スペース」が共存する住宅です。
たとえば、1階を自宅、2階を賃貸住宅とするケースや、自宅の一部を賃貸用ワンルームにするケースなど、構成はさまざまです。
賃貸併用住宅では、自宅に住みながら家賃収入を得られるため、住宅ローンの返済負担を軽減できる点が大きな魅力です。また、将来の相続対策や資産形成の手段としても注目されています。
ただし、住宅と賃貸部分の構造や性能、運用方法によって得られるメリットや税制上の扱いは異なります。だからこそ、木造か鉄筋かなど、賃貸併用住宅の構造の選び方はとても重要なポイントになります。
賃貸併用住宅をなるべくコストを抑えて建てたい方にとって、有力な選択肢となるのが「木造住宅」です。
鉄筋コンクリート造(RC造)に比べて建築コストが安く、設計の自由度も高いため、初期費用や運用の柔軟性を重視したい方に適しています。
木造の賃貸併用住宅は、構造材に比較的安価な木材を用いるため、建築費用や修繕費を大幅に抑えやすいのが大きな魅力です。
また、鉄筋コンクリートに比べて工期も短く、早期に賃貸収入を得られる可能性が高いという点も見逃せません。
固定資産税の面でもメリットがあり、木造住宅は鉄筋構造よりも評価額が低くなる傾向にあるため、賃貸併用住宅のランニングコスト軽減にもつながります。
さらに、木造は在来軸組工法やツーバイフォー工法など、設計や構造の柔軟性が高いです。そのため、賃貸スペースと居住スペースの間取りを自由に調整しやすく、将来的なリフォームにも対応しやすい構造だといえます。
税制面では、法定耐用年数が22年と短いため、減価償却を早期に進めることができ、短期間での節税や投資回収にも有利です。
一方で、木造の賃貸併用住宅には注意すべきデメリットもあります。
まず、耐久性や耐火性の面では、鉄筋コンクリート造に比べて劣る点が否めません。火災への強さでも、鉄筋や鉄骨と比較してリスクが高いため、火災保険料が割高になることもあります。
また、防音性や遮音性の面でも木造はやや弱く、賃貸部分と自宅部分の間で生活音トラブルが発生するリスクがあります。特に集合住宅として貸し出す場合は、上下階の音が伝わりやすいため、防音対策に追加費用がかかることもあります。
さらに、シロアリや湿気による劣化への配慮も必要で、メンテナンスの頻度が鉄筋造より高くなる傾向があります。
初期費用を抑えられる反面、賃貸併用住宅に長期運用や高耐久性を求める場合には、RC造や鉄骨造との比較検討が欠かせません。
鉄骨造の賃貸併用住宅は、「コスト」「耐震性」「設計の自由度」など、木造と鉄筋コンクリート造(RC造)の中間に位置するバランス型の選択肢です。
費用を抑えつつ、構造性能にもこだわりたい方に適した構造といえるでしょう。
鉄骨造の賃貸併用住宅の大きなメリットは、鉄筋コンクリート造よりも建築コストを抑えやすい点です。
特に軽量鉄骨は材料費や施工費が比較的低く、全体の建築費用をコントロールしやすい構造だといえます。一方、重量鉄骨はコストがやや上がるものの、そのぶん高い耐震性や耐久性を備えており、都市部や狭小地でも安心して建築できます。
鉄骨は構造的な強度が高いため、柱や壁を少なくした大空間の設計が可能で、間取り変更やリフォームの自由度も高いのも特徴です。
また、耐用年数は軽量鉄骨で27年、重量鉄骨で34年とされています。木造(22年)より長く、鉄筋コンクリート造(47年)ほどではないものの、中間的な減価償却メリットも期待できます。
一方で、鉄骨造の賃貸併用住宅にもいくつかの注意点があります。
まず、鉄は熱を伝えやすい性質があるため、断熱性や遮音性では鉄筋コンクリート造に劣る傾向があります。室内の温度変化が激しくなりやすく、また生活音が上下階や隣室に伝わりやすいため、入居者の快適性を重視する場合は追加の断熱・防音対策が求められます。
さらに、鉄骨は湿気に弱く、サビや腐食といった経年劣化に注意が必要です。防錆処理をしっかりおこなわなければ、構造の劣化につながり、定期的なメンテナンス費用が発生する可能性もあります。
特に軽量鉄骨は、火災時の耐火性が木造と同程度であるとされており、鉄筋コンクリート造と比較すると、耐火性能では劣る面もあります。そのため、賃貸併用住宅の建築計画時には、断熱材の選定や防火区画の設計を慎重に検討することが重要です。
長期的な資産運用や、快適性・耐久性を重視した賃貸併用住宅を検討している方におすすめなのが、「鉄筋コンクリート造(RC造)」です。
初期費用は高めですが、そのぶん耐用年数や入居者満足度の高さに優れており、堅実な不動産経営を目指す方に適した構造だといえます。
鉄筋コンクリート造の賃貸併用住宅における最大の魅力は、耐久性と耐火性に優れているという点です。
湿気や火災に強く、劣化しにくい素材を用いているため、定期的な修繕コストが抑えやすく、建物の寿命も長く保ちやすい構造になっています。
また、鉄筋コンクリート造は遮音性・断熱性にも優れており、賃貸スペースと自宅スペースとの間の生活音や熱環境のトラブルを最小限に抑えられます。住環境の快適性が高まることで、賃貸物件としての魅力も上がり、入居者の定着率アップにもつながります。
さらに、高層建築(4階建て以上)にも対応できる構造強度があるため、限られた土地を有効活用したい都市部での賃貸併用住宅にも最適です。空間を縦に展開できることで、収益性の高いプランニングが可能になります。
税制面でも鉄筋コンクリート造は有利で、法定耐用年数が47年と非常に長く、減価償却期間を活かした長期的な節税が可能です。資産としての評価も高く、住宅ローン審査や相続対策においても有利に働くケースが多く見られます。
ただし、鉄筋コンクリート造の賃貸併用住宅にはデメリットもあります。
まず挙げられるのが、建築費用が高額になりやすいという点です。構造材や施工に専門的な技術が求められるため、木造や鉄骨造と比べて坪単価が高くなる傾向があります。
さらに、重量のある構造であるため、地盤が軟弱な土地では地盤改良費が追加で必要になるケースもあり、トータルの初期費用が高額になる可能性があります。
また、鉄筋コンクリート造は施工工程が多いため、工期が長くなりやすく、賃貸部分の運用開始までに時間を要する点にも注意が必要です。そのため、収益化のタイミングが遅れることを見越して、資金計画を立てておく必要があります。
さらに、建物の評価額が高くなりやすいため、固定資産税の負担が木造や鉄骨造より重くなることも考えられます。特に所有期間が長期にわたる場合、年々の税負担が積み重なり、総合的なランニングコストがかさむ可能性があります。
木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)の“いいとこ取り”をした賃貸併用住宅としておすすめなのが、せらら工房が提案する賃貸住宅「Britec(ブリテック)」です。
Britecは、鉄筋を内包した手積みレンガ構造により、鉄筋コンクリート造に匹敵する高耐久性と、高い断熱・気密性能を両立しています。
構造のベースには木造軸組工法を採用しており、自由度の高い間取り設計が可能です。そのうえ、自然素材の風合いを活かした上質な外観は、街並みにも映える佇まいを演出します。
外壁に使用されるレンガは、塗装や張り替えが不要で、雨風に強く、経年劣化に強いことが特徴です。これにより、長期的なメンテナンスコストを大幅に削減できます。
さらに、優れた断熱性・気密性により、冷暖房にかかる光熱費は一般的な住宅の約1/3程度に抑えられ、35年で数百万円以上の節約につながることもあります。
性能面では、震度6相当の耐震実験でもヒビ一つ入らない強度を実証しており、900℃の高温にも耐える耐火性も兼ね備えています。加えて、国土交通省の準耐火建築物認定も取得済みで、安全性と信頼性の面でも優れた構造です。
また、Britecでは60年対応のアフターサポート体制を整えており、賃貸経営が初めての方でも安心して運用を始められるよう、不動産会社との連携によるサポート体制も充実しています。
「資産として長く残る家を建てたい」「光熱費やメンテナンスの負担を減らしたい」という方にとって、Britecは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
>>賃貸併用住宅Britec(ブリテック)について詳しくはこちら
この記事では、賃貸併用住宅を検討する際に気になる「木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造(RC造)」の違いや、メリット・デメリットについて詳しく解説しました。
木造は建築コストや設計自由度に優れ、初期投資を抑えて賃貸併用住宅をスタートしたい方に適した構造です。一方、鉄骨造はコストと性能のバランスが良く、耐震性や空間の可変性に魅力があります。鉄筋コンクリート造は、長期運用や快適性を重視したい方に最適で、資産価値の高さや遮音性・耐火性においても優れた構造です。
また、せらら工房が提案するは、木造の柔軟性と鉄筋コンクリート造の耐久性を融合した新しい住宅の形として注目されています。高い断熱・耐火性能とメンテナンス性を兼ね備え、長く快適に住み続けられる賃貸併用住宅を実現します。
賃貸併用住宅は、建てて終わりではなく、将来にわたって「住む」「貸す」「活かす」資産となる大切な存在です。
今回ご紹介した構造ごとの特徴やポイントを参考に、ライフスタイルや資産運用の計画に合ったベストな選択をしましょう。