
オーナー様宅にて撮影しました
幼い頃から、私は「家をつくる」ということに強い憧れを抱いていました。
その夢を胸に、私は20年前、近代ホームに社員大工として入社しました。3年間、親方のもとで基礎から学び、4年目からは棟梁として現場を率いる立場を任されました。以降の8年間で、40棟の住宅建築を手がける中で、お客様から多くの感謝の言葉をいただくようになりました。そのたびに、「家づくりとは、単なる建築ではなく、人の人生を豊かにする尊い仕事なのだ」と、深い喜びを感じたものです。
そんな折、創業者から声をかけられました。
「社内に入り、もっと多くのお客様に、私たちの家づくりの価値を伝えてみないか?」
私は、この提案に即決で応じました。大工として培った経験を活かせば、単なる表面的な美しさにとどまらない、真に価値ある家づくりができると確信したからです。
私は、「家づくりは幸せづくり」だと考えています。
しかし、いくら理想の家を建てても、それが20年、30年で劣化してしまっては、本当の安心と幸福を提供することはできません。人生100年時代を迎えた今こそ、100年持つ家が求められています。
日本の気候は、高温多湿という厳しい環境にあります。その中で、木造住宅が長持ちしにくいという問題は、古くから指摘されてきました。しかし、古くから受け継がれてきた日本在来の木造軸組工法を見れば、神社仏閣など何百年も残る建築物が存在しています。つまり、適切な設計と技術があれば、木造住宅でも長く住み継がれる家をつくることができるのです。
また、海外に目を向けると、アメリカやヨーロッパの街並みが美しく保たれているのは、建物の多くが石やレンガで造られ、何世代にもわたって受け継がれているからです。この考え方に着目し、私たちは「木造軸組工法」と「鉄筋レンガ積み」を融合させた住宅を生み出しました。木の温もりと耐久性、レンガの堅牢さと美しさを兼ね備えた、唯一無二の家です。
本来、家とは二世代、三世代と住み継がれ、家族の歴史とともにその価値を深めていくべきものです。それが文化の継承につながり、豊かな暮らしを育む礎となります。「レンガの家」が増えれば、美しい街並みが形成され、人々の心にもゆとりが生まれるはずです。
私たちの家は、自社の大工が一本一本丁寧に木材を組み、自社のレンガ職人が一つひとつ手作業で積み上げています。そうして完成する「レンガの家」には、ただの住宅にはない特別な温もりと価値が宿るのです。
私たちの使命は、単に家を建てることではありません。
お客様に、安心と誇りを持って住み継いでいただける家を提供すること。
それが、私たちの誇りであり、果たすべき責務であると確信しています。