賃貸住宅を建てる方の間で、レンガ造の人気が高まっています。
それは、賃貸住宅に求められるポイントの多くを、レンガ造の建築物が満たしているためです。
レンガ造の家は日本ではまだ数が少ない建物なので、「どんなメリットがあるのか」「気をつけるべきデメリットはないのか」などが気になっている方も多いでしょう。
そこで今回は、レンガ造の家で賃貸住宅を建てるメリット・デメリット、施工実例などについて、詳しく解説していきます。
これからレンガ造の家で賃貸住宅を作るか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
レンガの家の賃貸住宅とは、レンガを建材として建てられた家を、賃貸借契約に基づいて、他人に貸し出すことを意味しています。
アパートやマンションといった集合住宅は、木造や鉄筋コンクリート造のものが一般的なので、レンガの賃貸住宅は他物件と大きく差別化ができます。
なお、一括りに賃貸住宅といっても、通常の賃貸住宅と、賃貸併用住宅があります。
通常の賃貸住宅は、家全体を他人に貸し出しますが、賃貸併用住宅は、戸建て住宅の一部を賃貸として貸し出します。
レンガの家は、賃貸住宅と賃貸併用住宅いずれの場合においても、非常におすすめの選択肢です。
具体的なメリットについては、次の見出しで確認していきましょう。
レンガの家で賃貸住宅を作ることには、多くのメリットがあります。
ここでは、6つのメリットについて、詳細を確認していきましょう。
レンガの家の賃貸住宅は、耐久性が高く、長い間貸し出し続けられる点が大きなメリットです。
レンガの家は非常に丈夫な作りなので、ヨーロッパなどでは、100年以上経ったレンガの家が現役で賃貸住宅として活躍しています。
そのため、レンガの家で賃貸住宅を作れば、建て替えやリフォームなどをせずとも、長期的に家賃収入を得られるようになるでしょう。
レンガの家の賃貸住宅は、その他の建材の住宅に比べて、きれいに保つためのランニングコストが抑えられる点もメリットです。
木造やコンクリート造の外壁は、経年によって色褪せやヒビ割れが生じ、見た目が劣化していきます。そのため、おおむね10~30年に1回程度は、塗り替えや張り替えのリフォームが必要となり、相応の費用がかかります。
その一方、レンガの外壁は長年使っても、色褪せやヒビ割れが生じず、きれいな状態をキープし続けます。
そのため、定期的な塗り替えや張り替えを行う必要がなく、賃貸住宅のランニングコストを大きく抑えることに繋がります。
レンガの家の賃貸住宅は、居住部分が夏に涼しく、冬には暖かいという点もメリットです。
レンガは内部に細かい穴が開いていて、そこに外気の暑気や寒気を吸収してくれます。そのため、エアコンなどを使用しなくても、春夏秋冬を問わず常に過ごしやすい室内温度を保ってくれます。
その結果、レンガの家の賃貸住宅は住み心地がよく、長年継続して借りてもらいやすくなります。
レンガの家の賃貸住宅は、地震や火事に強い点もメリットとして挙げられます。
レンガと聞くと、地震で崩れそうなイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、現代の技術で建てられるレンガの外壁は、内部に鉄筋を通して、1つひとつのレンガをしっかり固定しています。そのため、地震が起きても1枚1枚が崩落することなく、高い耐震性が実現されています。
また、レンガは土を焼成して作る陶器のような素材なので、火にも非常に強く、900℃近い熱にも耐えられます。
そのため、賃貸住宅の外壁にレンガが使われていれば、万一の地震や火災が発生した際もリスクを軽減することができます。
レンガの家の賃貸住宅は、鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート造)と比べて、税金を安く抑えられる点もメリットです。
建物の減価償却費は、建材による耐用年数に応じて算出されますが、木造は22年、鉄骨造は34年、RC造は47年が耐用年数とされています。
現代建てられるレンガの家は、レンガの外壁の内側に、木造で作った構造体を使用しています。そのため、法律上は木造の扱いになり、木造住宅と同様の減価償却費を計上できます。その結果、鉄骨造やRC造より所得税が安くなるのです。
賃貸住宅をレンガの家にすると、他の物件と差別化でき、人気のある物件にできる点も大きなメリットです。
レンガの家は、その重厚感とエレガントな外観から、一般的なアパートやマンションとは一線を画す雰囲気になります。そのため、おしゃれな家に住みたい人から人気を集め、早期満室の実現や、空室防止に繋がります。
また、周辺の相場よりも高い賃料が期待でき、より効率的に家賃収入を得られるでしょう。
レンガの家で賃貸住宅を作ることには、以上見てきたように多くのメリットがありますが、同時にデメリットも考えられます。レンガの家による賃貸経営で後悔しないためには、デメリットを事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、代表的な3つのデメリットについて、詳細を確認していきましょう。
レンガの家の賃貸住宅は、完成後のリフォームが難しい点に注意しましょう。
先述の通り、現代のレンガの家は、1つひとつのレンガを鉄筋で固定しています。その結果、耐久性が極めて高いがゆえに、後から外壁の一部を壊すのが難しいです。
そのため、レンガの家で賃貸住宅を作る際は、流行に左右されないよう、普遍的な間取りで設計することをおすすめします。
レンガの家の賃貸住宅は、夏の夜間は室内が暑くなりやすいので注意が必要です。
レンガは蓄熱性が高い素材なので、夏の日中は暑気を吸収してくれます。
しかし、溜め込んだ暑気は8~10時間ほどで放熱されるので、夜間はかえって暑くなる可能性があります。
これは壁面や天井部分に断熱材・遮熱シートを使うことで防止が可能です。
そのため、断熱材などにもこだわって作ってくれる、信頼できる業者に建築を頼むようにしましょう。
レンガの家で賃貸住宅を作る際は、木造より初期費用が高くなる点に注意しましょう。
レンガの家の坪単価は、一般的に70万円以上とされていて、木造に比べると高額です。
しかし、鉄骨造(坪単価約80万円)や鉄筋コンクリート造(坪単価約92万円)、鉄骨鉄筋コンクリート造(坪単価約144万円)と比べれば、決して高いとはいえません。
レンガの家は、一度建てれば100年以上使用できる丈夫な建物です。そのため、長期的に安定して家賃収入を得られると考えれば、初期費用はそれほど気にならないといえるでしょう。
参考:建築着工統計調査(2022年)|国土交通省のデータをもとに各坪単価を算出
レンガの家で賃貸住宅を作る際、自宅の一部を賃貸として貸し出す「賃貸併用住宅」という方法もあります。
賃貸併用住宅にすると、毎月の家賃収入が得られるので、住宅ローンの負担を軽減できます。また、ローンの返済後は家賃収入でプラスになるので、老後の資金に安心が生まれます。
せらら工房によるレンガの家で賃貸併用住宅を建築した場合の収支例は、以下の通りです。
また、二世帯住宅を建てる際に、将来賃貸住宅として利用できるように想定しておけば、家族のライフスタイルが変わった際に賃貸として貸し出せます。
それに加え、相続税や所得税の節税効果など、レンガの家を賃貸併用住宅とすることで、多くのメリットが得られます。
「せらら工房」では、横浜を中心に数多くのレンガの家を作ってきた経験を活かし、新しい住まいの形として「Britec(ブリテック)」をご提供しております。
レンガの家で賃貸併用住宅を作ることにご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ここからは、横浜を中心に多くのレンガの家を手掛けてきた「せらら工房」の、レンガ造の賃貸住宅(賃貸併用住宅)の施工実例を2例ご紹介します。
これから賃貸住宅をレンガの家で作るか検討している方は、ぜひ参考にしてください。
こちらの実例は、3階建ての大型賃貸併用住宅です。
外壁のレンガには凹凸があるため、ライトアップすることで陰影が生まれ、夜間もおしゃれな雰囲気に仕上がります。
レンガの家の賃貸住宅の施工実例
内装はこのように、シンプルでモダンな作りになっています。断熱もしっかりしているため、1年中快適に過ごせるでしょう。
こちらの実例は、築40年の鉄骨アパートをレンガの家にリノベーションしています。
このように、レンガの家は新築だけでなく、既存住宅をリノベーションすることでも実現できます。
各部屋の室内には、レンガ調のタイルをあしらい、外観と統一感のあるおしゃれな仕上がりになっています。
今回は、レンガの家で賃貸住宅を作ることについて、詳しく確認してきました。
レンガの家は耐久性が高く、快適な住み心地とおしゃれな外観から、賃貸住宅には非常におすすめの選択肢です。また、鉄骨造やRC造に比べてランニングコストや税金も抑えられるので、より費用対効果の高い賃貸経営が実現するでしょう。
「せらら工房」では、横浜市を中心に、100年経っても安心して住める本物のレンガ積みの家を数多く手がけています。
施工実例を実際にご覧いただけるモデルハウスもご用意しておりますので、レンガの家の賃貸住宅にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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