神奈川県でレンガの家を検討されている方のなかには、補助金の活用を考える方も多いでしょう。レンガの家をはじめ、新築住宅を購入する際に利用できる補助金制度は数多くありますが、制度によって対象条件などが異なるため事前の確認が必要です。
今回は、神奈川県でレンガの家を新築する際に活用できる住宅補助金を紹介します。神奈川県で新築住宅を建てようと考えている方、実際に補助金の活用を検討している方は参考にしてください。
住宅補助金とは国や地方自治体が提供する制度で、新築やリフォームなどの住宅購入を支援するための金銭的な援助を指します。住宅補助金制度は、住宅の安全性向上・環境負荷の低減を促進し、生活の質を向上させることを目的としています。
補助金交付の対象となるのは、新規に住宅を購入する人、省エネ化のためのリフォームを行う人などです。しかし、各地方自治体によって補助金の内容・対象者は異なるため、詳しくは各自治体のウェブサイト・窓口で確認してください。
補助金交付の対象条件を満たしていれば、国または地方自治体から補助金が受けられ、住宅購入の経済的負担を軽減することができます。
神奈川県で利用できる補助金制度には、住宅のエコロジー化推進を目的としたものがいくつかあります。現時点で情報が公開されている補助金制度は、以下の4つです。
子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯または若者夫婦世帯が高い省エネ性能を有する新築住宅を取得する際、または省エネ改修を行う際に費用の一部を支援する補助金制度です。エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい世帯に対し、補助金による支援を通じて省エネ投資の下支えをおこない、2050年のカーボンニュートラル実現を目指しています。
新築注文住宅の取得に対して補助金を受けようとする場合、具体的な対象条件・補助金額は以下の通りです。
対象者 |
以下の1・2を満たす方
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対象となる新築住宅 |
以下の1・2のいずれか、かつ3~7を満たす方
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補助額 |
長期優良住宅:1住戸につき100万円 ただし、①かつ②に該当する区域に立地している住宅については、補助額が長期優良住宅50万円/戸・ZEH住宅40万円/戸となる。 ①市街化調整区域 |
申請期間 |
2024年3月中下旬 ~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) |
『LCCM住宅支援事業』は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて住宅の脱炭素化を推進するための補助金制度です。LCCM住宅支援事業は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)よりさらに省CO2化を進めた、LCCM住宅の整備に対して補助金を提供します。
具体的には、建設時・運用時・廃棄時において可能な限り省CO2に取り組む住宅が対象です。太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出で、住宅建設時のCO2排出量も含め、ライフサイクルを通じてのCO2の収支をマイナスにする住宅が対象となります。レンガの家も、以下の対象条件を満たすことで補助金を受けることができます。
対象条件 |
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補助対象費用・補助率 |
以下の費用の合計額の1/2
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補助限度額 |
140万円/戸 |
申請期間 |
2024年3月中下旬 ~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) |
引用:LCCM住宅整備推進事業概要|LCCM住宅整備推進事業実施支援室
給湯省エネ事業は、家庭のエネルギー消費を高効率給湯器で抑制し、「2030年度のエネルギー需給の見通し」を達成することを目的としています。給湯省エネ事業では、補助金額が給湯器の種類・性能・設置する住宅の種類によって異なります。補助対象者は戸建・共同住宅・新築・既存住宅・工事発注者などです。
レンガの家で高効率給湯器の設置を検討している方も、条件を満たしていれば申請することができます。設置時の経済的負担が軽くなるだけではなく、住宅を建てたあともランニングコストを抑えることができます。対象者・補助金額は以下の通りです。
補助対象 |
住宅の種類ごとに以下の者が対象。
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補助金額・上限額 |
基本額・性能加算額・撤去加算額を合わせた金額。 ※各金額の詳細は給湯省エネ事業公式ホームページに掲載 |
交付申請期間 |
2024年3月中下旬 ~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで) |
神奈川県内の各市区町村では、地域の特性やニーズに応じた独自の住宅補助金制度が設けられています。ここでは、以下の4つの補助金制度について詳しくみていきます。
上記の制度以外にも、各自治体で独自に提供する補助金制度が数多くあります。気になる方は、お住まいの自治体ホームページを確認しましょう。
スマートハウスとは、エネルギー管理システムや要綱発電、蓄電池などを利用して、電力の消費を最適化する住宅のことです。電力消費量を削減して電気料金を抑えることができ、スマートホームサービスと連動させることで自動化や遠隔操作も可能です。
川崎市のスマートハウス補助金は、地球温暖化対策を推進し、持続可能な脱炭素社会を構築することを目的としています。太陽光発電設備等を導入する個人住宅に対して、補助金が交付されます。
補助金の申請は予算の範囲内で先着順に受け付けられます。補助金は、複数の機器等を組み合わせて導入する市内の個人住宅に居住予定(または転居予定)の方が対象です。補助金の交付は同一機器において一回のみで、補助金額は導入する機器によって異なります。
対象システム等 |
補助金額 |
---|---|
エネルギー管理装置(HEMS) |
1万円 |
太陽光発電システム |
出力1kWあたり2万円(上限10万円) |
家庭用燃料電池システム(エネファーム) |
3万円 |
定置用リチウムイオン蓄電システム |
容量1kWhあたり1万円(上限10万円) |
V2H |
5万円 |
電気自動車 |
容量1kWhあたり1万円(上限10万円) |
ZEH |
10万円 |
ZEH Oriented |
10万円 |
ZEH+ |
13万円 |
LCCM住宅 |
13万円 |
パワーコンディショナ メンテナンス(修理・交換など) |
5万円 |
CASBEE戸建の環境効率の評価結果が「A」以上となる住宅 |
5万円 |
引用:令和5年度 「スマートハウス補助金」(個人住宅)|川崎市
令和5年度の募集は終了しており、令和6年度については4月以降に公募がおこなわれる予定です。
横浜市は、省エネ性能の高い住宅の普及および空家の流通促進、子育て世代の市内転入・定住の促進を図るため、省エネ住宅住替え補助制度を導入しています。子育て世代を対象に、最高レベルの断熱性能を備えた省エネ住宅等への住み替えに要する費用の一部を補助しています。子育て世代で、横浜市内での新築住宅を検討中の方にはおすすめの制度です。補助対象世帯・対象住宅の要件(新築の場合)・補助金額は、以下の通りです。
補助対象世帯 |
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対象住宅の要件(新築の場合) |
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補助額 |
長期優良住宅:1住戸につき100万円 ZEH住宅:1住戸につき80万円 ただし、①かつ②に該当する区域に立地している住宅については、補助額が長期優良住宅50万円/戸・ZEH住宅40万円/戸となる。 ①市街化調整区域 ②土砂災害警戒区域または浸水想定区域(洪水浸水想定区域または高潮浸水想定区域における浸水想 定高さ3m以上の区域をいう。) |
補助金額 |
最大100万円 基礎額 70万円 市外から転入した場合 30万円を加算 ※対象住宅に対し、本補助金以外の国又は地方公共団体を財源とした補助金が交付される場合、『条件を満たす住宅を新築又はリノベーションする工事契約』及び『条件を満たす住宅の取得のための売買契約』の金額から当該補助金額を差し引いた金額が70万円(市外の場合は100万円)を下回る場合は、その下回った金額が補助限度額となります。 |
大磯町では、住宅用スマートエネルギー設備導入費補助金制度を独自に提供しています。地球温暖化対策で環境保全を目指し、再生可能エネルギーの活用を推進するために設けられた補助金制度です。スマートエネルギー設備を導入したいと考えてはいても、費用が高額なため、なかなか決断できない方も多いでしょう。補助金制度を活用することで、費用の負担を軽減することができます。
交付の対象者は「申請する年度内に、町内の自ら居住するための住宅にスマートエネルギー設備の設置と実積報告が完了できる方」となっています。補助の対象となる設備は、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS機器)・住宅用太陽光発電システム・家庭用燃料電池システム・定置用リチウムイオン蓄電システム・電気自動車充給電器です。補助金の額は対象設備ごとに異なります。
補助対象設備 |
補助金額 |
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HEMS機器 |
上限1万円 |
住宅用太陽光発電システム |
上限5万2千円(1kWあたり1万5千円) |
家庭用燃料電池システム |
上限5万円 |
定置用リチウムイオン蓄電システム |
上限5万円 |
電気自動車充給電器 |
上限5万円 |
海老名市の提供する勤労者住宅資金利子補助制度は、市内勤労者の住宅確保を促進するための制度です。中央労働金庫の神奈川県内支店から融資を受けた住宅資金の利子の一部に対して補助金が交付されます。補助額は決して大きくないものの、補助期間が60か月(5年)と長いことが特徴です。補助対象者・補助金額は以下の通りです。
対象者 |
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補助額 |
借入金50万円から500万円を対象に、限度額、年利3パーセント以内の利子額または、前年中に支払った利子額を2分の1とした額、いずれか少ない額。 |
補助期間 |
60カ月(5年) |
ここでは、神奈川県にあるレンガの家の施工事例を3つを紹介します。補助金を活用してレンガの家を建てる際、ぜひ参考にしてください。
鎌倉市に建つ、ジョージアン様式の窓が特徴的な白いレンガの家です。古くから伝わる建築方法に、機能性と快適さをプラスした仕上がりになっています。
玄関を入ったホールは、開放的な吹き抜けで広い空間を生み出しています。
白い扉の奥はパントリーになっています。隣のキッチンからはじまり、1階はすべてが繋がる回遊動線で生活がしやすい設計です。
川崎市に建てられた赤いレンガ積みの家です。白レンガをアクセントに添えており、明るいたたずまいに仕上げています。
広々とした食卓が見渡せるオープンキッチンです。自然素材の木を張りめぐらせ、レンガの風合いとマッチした内装に仕上げています。
横浜市港北区にあるレンガの家です。赤レンガの中にアクセントとしてブラウンレンガを使用するなど、おしゃれな雰囲気に仕上げた家です。
こだわりの照明はアンティークな可愛らしさに加えて、高級感を演出しています。
今回は、神奈川県で活用できる住宅補助金について詳しく説明するとともに、神奈川県のレンガの家の施工事例もご紹介しました。神奈川県では子育てエコホーム支援事業など、特に住宅のエコロジー化を推進する補助金制度が充実しています。また、神奈川県内の各市区町村でも、地域の特性・ニーズに応じた独自の住宅補助金制度が提供されています。
補助金を活用することで、経済的な負担を抑えながらより良い住環境を実現することができます。住宅を構える予定の自治体ホームページを確認して、交付の対象となる補助金制度を有効に活用しましょう。
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